私が代表に就任してから5カ月がたとうとしていますが、この期間は、まさに自分の器の限界に直面する毎日でもありました。

経営にとって不都合な事実と向き合う

スコラ・コンサルトは「事実に対して誠実であろう」という姿勢を大切にしています。
経営という立場であればなおさら、自分にとって不都合だったり不本意だったりすることも含めて、組織の中で実際に起きていることをまずはそのまま受け入れること、感情のレンズを通して見ないように努めることを、自分としては意識しているつもりでした。
でも、それは想像以上に苦しく、自分の器の小ささを実感させられるものでした。

経営にとって不都合な事実を見ようとせず、現場の実態に目を向けず、あるべき論を言って指示で押し通そうとしてしまうと、健全な経営をするために必要な事実が集まらなくなります。

たとえば、不祥事が発覚したときに経営者の口から説明される問題状況は、現場にしてみると別に目新しい話ではありません。
もう何年も前から「こんなことでほんとに大丈夫なのか」とみんなが思っている公然の事実であることがほとんどです。
現場の声に耳を傾けて、そこに起こっている事実をありのままに認めれば、深刻な問題の兆候を早期に知ることは、実は難しいことではありません。

経営がとらえる「事実」の量こそ、経営者の「器」の大きさ

見方を変えれば、経営がとらえる「事実」の量こそ、経営者の「器」の大きさといえるかもしれません。

いかに事実を集め、事実にしたがって物事を考えるか。そのためには、まさに自らが事実を受け入れる器を広げていかなければなりません。そのことが、ひいては組織の未来や会社の将来価値にも影響を与えるのですから、経営者が自分と事実に向き合えるかどうかはとても重要なポイントなのです。

そういう私自身、頭では理解していても、前に述べたように現実には自分の器の小ささに向き合わざるを得ない日々を送っています。
そんな私に「ちょっと防衛的になってるんじゃないの?」と、意見をぶつけてくれるメンバーがいます。

これからも、ひとりで考えないで仲間の知恵を借りて、お客様からのフィードバック、自分たちの組織の問題、環境の変化といった事実の側から考えていけるよう、自分たちの器を広げる努力をしたいと思っています。