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「できる人」が会社を滅ぼす――新刊に寄せて

2016年10月27日

小学校の校長を今年3月定年で退職した義姉は“処理能力が高いまじめで一生懸命な人”をまさに絵にかいたような人物です。
校長在職中は、何もそこまでしなくても、といつも思うほど律儀に休みも取らず、身をすり減らしながら職務を遂行していました。

その義姉が出たばかりの本を読んですぐに「この本いいわ!」で始まるメールを送ってきたのです。
彼女も今まで何冊かは私の本を読んだことがあると思いますが、わざわざメールをくれたのは今回が初めてでした。

「できる人が会社を滅ぼす」というタイトルを最初に見て、どういうこと?
と彼女は思ったようです。一見矛盾したことを主張しているわけですから疑問を抱くのも当然です。


本書の主題は、できる人かどうかよりも「目の前にある課題を右から左へさばいていくことこそ仕事だと信じている」多くの人への警告です。
でも、タイトルだけでは確かにその真の意図は理解しにくいでしょう。


義姉は、“自分はできる”という自覚をぼんやりとでも持っている人が「?」という興味を持つことでこの本を手に取り、「まさに自分のこと」と思い至りながら読み進められるところがいい、とも書いていました。
そう言ってもらえたのは、たいそうありがたいことです。

ただ、本当に私の意図するところを言えば「自分も、できる人になりたい」と思っている人にこそ読んでもらいたいのがこの本なのです。

会社のためになる人材でありたいと思いながら、単なる「できる人」をめざした結果、仕事を処理することが上手な「さばく人」になってしまう、というのでは浮かばれません。めざすところがそもそも間違っているなら、結果は期待し得ないのも当然です。


「教えられるのではなく、納得と共感が引き出されていく。仕事をさばいている毎日に、あえぎ苦しんでいる管理職にぴったりの本」「まるで自分のことが書かれているみたい」というのが彼女のメールから読み取れる全体の印象です。

メールのしめくくりは、元“さばき”の鉄人より!\(^o^)/でした。


この本を書く時にはあまり意識していなかったのですが、小学校の校長というのは、ある意味、まさに中間管理職そのものなのですね。
完璧に仕事の処理に長けた「できる人」というのはそれほど多くないにせよ、無意識のうちにさばきの権化になっている人は決して少なくありません。

そういう意味で、管理職の皆さんにとってこの本が、自分と向き合うことを後押しし、人生や生き方を見直すひとつのきっかけになればと思っています。

柴田 昌治

柴田 昌治(しばた まさはる)

80年代後半から企業風土・体質改革のコンサルティングに取り組む。 変化を妨げている価値観を変えながら変革のプロセスをつくり込んでいく「プロセスデザイン」というやり方が特徴。

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