試行錯誤の実践こそが大切

今まで当たり前にやっていたことを変えるのは、どんな小さなことであっても、実際に行動してみるまでは敷居が高いものです。改革を担当する職員が一つずつ、なんとかよくしたいと思い悩みながら、やってみる。手ごたえを感じながら、現場に合ったよりよいやり方を見つけ出していく。こういった実践こそが大切なのだと、改めて気づかせていただいた声でしたので、このコラムを通じて皆さまにご紹介します。

コラムを読んだ、ある町で行政改革を担当している総務課職員からのメール

◆ ◆ ◆ 以下 メールからの抜粋です ◆ ◆ ◆

久しぶりに投稿してみました。というのも、元吉さんの公共組織支援メールニュースの7月号、8月号を読んで自分へのメッセージみたいだと思うことがありまして。今の自分のテーマは、仕事の中でどう組織のつながりを演出できるかなというところにあります。その場合、会議通知の書き方や、説明の仕方、会議の持ち方、そんな身近なところが今、大事なところになっています。

 

今うちの町では事務事業評価を検証する会議を持つことになっていますが、事務事業評価の検証を果たして「何のため」にするのだろうかと考えました。会議の案内通知に「何のために」が書かれていなければ、腹に落ちる取組みにならないと思います。

今は会議通知にも目的を書くようにしていますが、そう言えば以前はしていなかったと反省しきりです。そして、会議でアイデアが出しやすくなるにはどうしたらいいんだろうと考えました。そのときに思ったのは、世話人交流会の案内にもある「お約束」だなあと思いました。元吉さんの著書も参考にどういうスタンスで皆が臨めば会議が上手くいくか、「約束事」を考えました。

「約束事」でスタンスを決めたら、次は、会議でこれが出来るんだということを明らかにして安心してもらうことが必要だなあなんて思い、「この会議で出来ること」(成果目標)を書いてみました。 「目的」「約束事」「この会議で出来ること」から書かれた公の会議の実施要領なんてないなと思いながら、その方が安心して会議に臨めるよな、なんて考えながら作りました。

 

そして、この会議のやりかたを決めるプロセスも大切だなあと思い、いかにしたら政策・行政・財政の担当メンバーが当事者になってもらえるかなあと考えて進めました。事務局が用意したたたき台をもとにシャンシャンで決めるのではなく、「進めるに当たって疑問に思うことはないでしょうか」「問題はないでしょうか」「上手く進められそうですか」といった質問をして、メンバーからアイデアを出してもらえるスタンスで打ち合わせをしてみました。

今までそんな打ち合わせの仕方はあまりしてこなかったですし、副町長、課長も一緒になってじっくり考えるって、そういえばあまりなかった気がします。なかったというより自分ができなかったんだと思います。

ここで思っていることが言えなければ、検証会議を持っても失敗するだけなので、前哨戦と思って打ち合わせを持ちました。そこで課題だけでなく「もっとこうしたらいい」が出し合えたのは、うちも少しいい方向に進めているのかなと思えた瞬間です。

今はそれぞれの事業で検証メンバーになっている全ての係長に会の目的や約束事、進め方をわかってもらうために説明にまわっています。これをしたのは、元吉さんのコラムが頭にひっかかって、説明会をただ開いても理解してもらえるかなあと思ったからでした。

案内には難しいことは書いてないけど、些細な解釈の違いが溝にならないか、そのせいで進行が上手くいかなくならないか、説明会で参加者が聞きたいことを聞けずにいて、説明会の実施がかえって溝になるのではないか、など思いました。そして、初めての取組みなのだから自分が職場をまわろうと思いました。今、半分の係長に説明をしましたがいい感触です。よかったという感覚のまま検証会議に持ち込めたらと思っています。

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プチチャレンジ情報募集!

皆さんは、現場でどのように取組まれていますか。日々いろんなトライをしている方もたくさんいると思います。どうぞ、そんなプチチャレンジ情報をお寄せください。ご一緒に、身近な現場で変える勇気と楽しみを見出していきましょう。

(反響編2)はこちら