| スコラ・コンサルトの代表退任にあたって |
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私がスコラ・コンサルトの代表を退くことを考え始めたのは、およそ10年前でした。
そして、5年前から具体的な準備に取りかかってきて、昨年末にようやく代表交代による新しい経営体制が現実のものとなりました。
代表退任というと、大抵の人は“年齢に伴う引退”を想像しますが、決してそうではありません。私の意図はあくまで、スコラ・コンサルトの量的な面ばかりではなく「質的な」発展のためという経営のさらなるアップスケールです。
私はスコラ・コンサルトの創業者であり、私たちの展開してきた組織風土改革の価値観や方法論、スキルの提唱者です。当然のことながら少なくとも今までは、私を抜きにしてスコラ・コンサルトを語るのは難しい面がありました。
しかし、ここ数年の間に、20年以上にわたるコンサルティング支援の経験を重ねてきたメンバーが力をつけ、さらに優秀な新しいメンバーが次々と加わったことで会社が厚みを増し、私だけではとうてい成し得ないような課題をみんなの力で軽々と乗り越えていく事実を目の当たりにするようになりました。この多様なメンバーが生み出す力強い中身が会社の可能性を拡げうるものになってきている実態をみる中で、スコラ・コンサルトのより一層の発展のために、創業者という枠を超え、さらには従来のような単独代表体制を超えた新しい経営のあり方を模索しうる、と考えたのです。
今までも私は、外から見る印象よりずっと多くのことを他のメンバーの判断に委ねて経営をしてきました。その意味では、スコラ・コンサルトで主体的に経営に参加してきたメンバーは、普通の組織にいる人たちよりもはるかにたくさん重要な経営上の意思決定をする機会を持ってきたと思います。
しかし、経営というのは判断力というより“決断力”を必要とするものです。十分な情報をもとにした判断ではなく、必ずしも十分な情報を手にしていない状態で意思決定をせざるを得ない、つまり、決断をするというリスクをとらなくてはなりません。メンバーにとって最終的な経営の責任を持つという経験はまさにこれからです。ただし、その経営は縮小均衡や現状維持ではなく、多様なメンバーの強みを会社の飛躍の力に変えていくものでなくてはなりません。
そういう理由から、スコラ・コンサルトの新しい経営体制は、三人の代表によるチーム経営を選択しました。これは三人の代表だけが経営を担うという意味ではありません。より多くのメンバーが経営者感覚で考え、議論し、行動することを想定しています。
私たちスコラ・コンサルトは、組織風土を改革するお手伝いをしています。「組織風土の改革」というのは、それだけが単独で存在するわけではなく、経営全体もしくは経営課題と深く結びついているものです。そういう意味で、経営感覚を持つメンバーの数を増やす、というのはスコラ・コンサルトの支援の仕事の質を高めるためには不可欠の要素だ、と考えているのです。
私たちがやろうとしていることは、必ずしも今までの経営の常識の範囲内に納まるものではありません。当然のことながら、予測される困難はたくさんあります。しかし、スコラ・コンサルトのモットーは、自分たちがお客様に伝えている考え方や価値観を、まず自分たちの組織で実行できているかどうかを常に点検していこう、というものです。現実にぶつかりながら、その過程にある困難を克服していく経験を通じてこそ、スコラ・コンサルトはより多くの顧客から本当に信頼されうる集団になっていくのだと思います。
人が集まってできている「組織」というのは、きわめて複雑なものです。私たちのチャレンジも、簡単に答えの出るものではないことは十分承知しています。だからこそ、私たちのこうした試行錯誤の積み重ねが、日本の企業社会を主体的に進化させていく一助になるのではないか、と考えているのです。 |
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| 平成21年1月吉日 |
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株式会社スコラ・コンサルト 柴田 昌治 |
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