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「オフサイトコーディネーター」と「ファシリテーター」は、どう違うのですか?
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「オフサイトコーディネーター」とは、「人の自発性を大事にする見方に立ち、本質的な問題や課題解決の当事者として、協力者を増やしながら、話し合いを進めていく人」です。一緒に考え、意見も述べていきます。
「ファシリテーター」は、参加者の相互作用を活発にしながら、創造的な成果を引き出していく話し合いの推進者です。基本的には中立な進行役に徹し、一回で完結するミーティングの中でアウトプットにつながる具体的なコンテンツ(コトの)中身を扱っていきます。
これに対して、「オフサイトコーディネーター」は、参加者間の信頼関係を築きながら、本質的に問題を考える力と協力して解決する力を養っていく話し合いの推進者であり、進行役をしながら、自分も変革の当事者として一緒に考え、自分の意見も述べていきます。ですから、「オフサイトコーディネーター」が設計し、設定する話し合いは、すべてが組織変革のプロセスのひとつと位置づけることができます。そして、その話し合いの中で、「オフサイトコーディネーター」は変革のプロセスと(組織を進化させる)価値観を扱っていきます。
人の自発性を大事にする見方に立ち、本質的な問題や課題解決の当事者として一緒に考え、協力者を増やしながら、話し合いを進めていく人。
内発的な動機から社員が動き、自らの頭で考える、チームとして協力し合う関係がある、問題の顕在化し続けるしくみがある、といったことを軸として大事にしている考え方。
「答えは一つ」の時代ではないから社員の「内発的動機」と「考える力」に焦点を置き、それを高めていく為の環境をつくる。
「オフサイトコーディネーター」は、なぜ価値観を扱うのでしょうか。 それは、自分たちの思考・言動・行動が組織風土にどのような影響を及ぼしているのかということを深く内省し、変革の必要性を感じてもらうためには、「組織を進化させる価値観とは何か」ということに、参加者のアンテナを高くしてもらう必要があるからです。
オフサイトミーティングの場を通じて、自分たちの組織風土の問題を認識し合いながら、組織を進化させるために何をどのように変えていくのか、変えるための本質的な問題の解決策や実行策は何なのかを参加者と一緒に考えていきます。その中で、参加者の内発的な動機を喚起し、自発的な意見を引き出し、紡いでいくのが、「オフサイトコーディネーター」の役割なのです。
「オフサイトコーディネーター」は、みずからが内発的な意欲をもって会社を変えていきたいという思いをもち、それに共感し合える人たちをネットワークし、話し合いの場を積み重ねながら、変革のプロセスをつくっていきます。
スコラ・コンサルトでは、人と組織の「考える力」を高める場づくりとコーディネーション力を身につける「オフサイトコーディネーター養成講座」を提供しています。興味のある方は、ぜひ、ご相談ください。
オフサイトコーディネーター | ファシリテーター | |
参加者の信頼関係を築き、本質的に問題を考える力と協力して解決する力を養っていく話し合いの推進者 | 定義 (目的) |
参加者のインタラクション(相互作用)を活発にし、創造的なアウトプットを引き出す話し合いの推進者 |
組織変革のプロセスのひとつ | 場所 | ひとつのミーティング(組織変革を扱うこともある) |
変革のプロセスと(組織を進化させる)価値観 | 扱うもの | アウトプットにつながる参加者のコンテンツ |
自分も変革の当事者として一緒に考える | 役割(1) | 話し合いの推進者として中立的な進行役に徹する |
議論のフレームワークを当事者と一緒に考える | 役割(2) | 議論のフレームワークを提供する |
自分たちで人間関係を妨げる負の感情と向き合い、前向きな感情を共有できるように一緒に考える | 役割(3) | ファシリテーターが人間関係を妨げる負の感情を排除し、前向きな感情にさせるように働きかける |
本質的に考える思考、自発的な協力の姿勢 | 成果 | 実行のためのコンテンツ |
目的に対する納得度、プロセスの参加度が高まる | 評価 | 時間内に目的を達成する |