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一般職の40代以降の女性こそ、リーダー候補として育成を始めるべき3つの理由(前編)

2017年07月14日

 

7月2日に東京都議会選挙が実施され、小池百合子都知事が立ち上げた地域政党「都民ファーストの会」が49議席を獲得し、都議会の第1党に躍進する結果となりました。

今、女性リーダーとして注目を集めている小池都知事。
男性社会の荒波をうまく乗りこなすために、女性らしさを生かしながらも男性的な管理手腕を上手に使い分けています。

しかし、企業で働く女性たちが今後リーダーをめざすにあたって、「小池都知事のような男女両輪のアプローチが必要か?」と問われると、私はそう考えていません。

女性には女性らしさをそのまま生かした新しいリーダー像があると考えています。
特に、2020年までに女性管理職の割合が「少なくとも30%」と目標設定され、期限も押し迫ってきている今こそ、リーダー育成としてオススメなのは一般職の40代以降の女性社員です。


●なぜ、40~50代の女性がリーダー候補に向いているのか


以前、ある女性活躍推進担当の男性管理職の方から、思わず、ドキッとする発言を聞いてしまったことがあります。

「今後入社する女性は、結婚前に会社のキャリアプランを見せ、自分が活躍できるイメージをもってもらうことで管理職候補集団を確保できる。
困っているのは、育児真っただ中で時短や責任をもった仕事をしたがらない層や、20年以上働きつつも仕事内容や意識が変わっていない40代、50代の一般職の女性たちです。
20年以上同じ環境の中でいまさら昇格って、そんなこと土台無理でしょう」

これが本音なのだと思います。しかし、プロセスデザイナーとして多くの企業の風土改革を支援する中で、うまく改革が進んでいるパターンには必ずというほど、女性の存在がありました。
しかも、この男性管理職が扱いに困ると投げてしまっている「一般職」の女性です。

彼女らのどんなスキルや素養が、風土改革には不可欠だったのでしょうか。
その要素を整理しながら、リーダー候補となる女性像について考えてみたいと思います。

【理由1】変革リーダーの補完機能として機能しやすい


風土改革には、通常、トップダウンで改革を推進する変革リーダーがいます。

往々にして社長や、社長から権限を委譲された役員がその役割を担います。

この変革リーダーの補完機能として機能しやすいのが、40~50代の女性社員です。
人脈や年の功で組織をうまく「つなぐ」役割を果たすことができるのです。
部署と部署をつないだり、人と人のもめごとの種を火種になる前に消してしまったりと、絶妙なコミュニケーション力を発揮します。

企業の中で培ってきた厚みのある人間関係や経験値は、若い女性社員よりも40~50代の女性社員に一日の長があるのです。


【理由2】リーダーとして開眼した後の、周囲への影響力が大きい


一般的に、40~50代の女性社員は「アタマが硬くて、自分の仕事のやり方を変えることをしてくれない」と男性社員から思われているように私は感じています。

しかし、この年齢層の女性がリーダーとして開眼していくと、周囲のベテラン女性社員にも良い影響を与えます。

実際、ある企業では、40代後半の女性社員Aさんがプロジェクトを任されてから、視野が広がり、リーダーとして開眼していきました。それは小さな行動から始まります。
おとなしくて職場になじめない新入社員や、いつも不満顔で働いていた50代のベテラン女性社員に対しても丁寧に声がけをし、一緒にこんな職場にしようと発信するなど行動を変えていきました。

やがて、新入社員は自ら意見を言うようになり、50代のベテラン社員は、なんと、Aさんが休みの時に、自ら彼女の役割を引き受けてくれるようになりました。
その変化を見ていた、Aさんを苦手にしていた男性社員も、結果的にプロジェクトを手伝ってくれるという好循環が生まれました。


【理由3】なにより、やる気のある人が多い

40~50代の女性社員には、子育てが終わったから今までの恩返しの気持ちで「会社に貢献したい」と考えている人が多く眠っています。
彼女たちはやる気で満ちています。しかし、そのやる気を発揮できる場所がなくて不完全燃焼になっているのです。

ある建設業で働く40代後半の女性社員Bさんから「会社から期待されていない」と、相談を受けたことがあります。
そこで、私のほうで「女性の職場改善プロジェクト」を立上げるきっかけをつくったところ、すぐさま同年代の女性3人が集まり、あっという間にプロジェクトが立ち上がったことがありました。

その後、彼女たちは、自分の得意分野と人に役立てる役割を自分で選択し、自ら手を上げ、責任をもってプロジェクトを動かしています。
また、自分の考えや意見を仲間に伝えながら、もっと自分たちの手で職場を良くしたい、仕事の流れや見直し、改善ができないかについても考え始めています。


●リーダーとしての経験値が足りていないだけ


紹介した3つの例の中には、問題意識は持っていたけれど、総務の一般職で最初はまったく目立たない女性社員もいました。

しかし、その女性も、風土改革の事務局メンバーになって、部門を越えた問題解決や、若手の人材育成というキーポジションの役割を担ったことをきっかけに、視野が広がり、動きが変わり始めていきました。

一般職の職務には「意思決定プロセス」がないので、自分で決めること、自分で判断すること、自分で物事を動かすことなどの視点が足りず、会社を動かしている実感を持っている人が少ないのは事実です。
しかし、経験値が足りていない点を注意しながら、彼女たちにリーダーとして必要な素養を身につける機会を与えれば、驚くほど、能力を伸ばしていくのも事実なのです。

私は風土改革支援を通して、40~50代の女性社員がリーダーとしての動きで実績を上げ、結果として管理職にまで昇り詰めたケースをいくつも見てきています。
「一般職女性にリーダーは難しい」「40~50代になってから変わることができない」といった固定概念に捕らわれていることは、素敵な宝の山を見過ごしていることに等しいのです。

人材不足が叫ばれる時代です。外部から管理者候補を採用するよりも、自社の人材から候補者を見つけてみてはいかがでしょうか。

次回のコラムでは、どういった女性がリーダー候補として向いているのか、見極めるポイントについて紹介したいと思います。

簑原 麻穂

簑原 麻穂(みのはら あさほ)

女性ならではの感性を活かして、経営層の参謀役やマネジメント改革、改革の軸となる女性リーダーの育成、強みを仕事の成果に繋げる支援と教育体系や仕組みづくりを得意とする 。

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