社会起業家のオリンピック「社会イノベーター公志園」

社会イノベーター公志園は、国内外の社会課題に取り組む社会起業家(イノベーター)たちが自らの想いやめざす姿を考え、伝えることを通して、共感の輪を広げ、社会変革のうねりを起こしていく活動です。企業の経営者やビジネスの第一線で活躍する実務家の有志から成る「300人実行委員会」が主体となり、全国各地の民間団体や行政、大学など、セクターを超えたメンバーによって運営されています。

決勝大会では、地域を巻き込んだ子どもたちの放課後の再生、高齢者の孤独死を無くす、離島の過疎化を食い止める、がん患者のケア、農家の後継者のネットワークによる農業活性化、フィリピンの貧困層の若者の自立、発展途上国の教育問題解消やモンゴルの孤児の自尊と自立など、16人による16の社会課題とそれに対する取り組みや想いが気仙沼から発信されました。

 

発表までの4ヵ月間にわたる道のりでは、挑戦者たちを傍らで支える「パートナー」、ビジネスの専門分野でサポートする「伴走者」がチームを組み、挑戦者が「自分が人生をかけて解決したい社会課題は何か?」という問いと向き合い、深めていくための対話を重ねます。課題の重さと活動の継続性に葛藤し、見えない壁にぶつかっては悩みながら考え抜き、挑戦者たちは社会イノベーターとして成長していくのです。

私も今回、初めて伴走者として、市民の参加を通して子供たちの放課後を輝かせる「アフタースクール」チームに加わりました。

挑戦者どうしの固い絆と、心から支援したいという関わった人たちの想いが一つになる

決勝大会当日、気仙沼市民会館には、全国からの参加者だけでなく、多くの気仙沼市民も参加しました。同時にユーストリームでも中継され、合計視聴数1,500人と会場の参加者と合わせて約2,700人の聴衆の共感度をもとに審査が行なわれました。

私が伴走した挑戦者は、決勝大会の発表で「これからは、全国の小学校にアフタースクールを根付かせるために、行政、学校、企業をつなげていく。そして10年後、必ず全世界で一番子供たちが輝く社会をつくっていきます!」と力強く約束し、共感票を獲得して、「気仙沼市長賞」をいただきました。チームで手にしたメダルです。

誰から頼まれたわけではなく、ただ社会の問題を見過ごすことができない。人生をかけてその解決に取り組んでいる社会イノベーターには、人を巻き込むエネルギーがあります。彼らの志や信念が周りに共感を広げ、仲間を増やし、動かしていく。それによって公志園は、彼らにやりきる覚悟をさせているのです。結果よりも、一番の財産は、挑戦者どうしの固い絆と、心から支援したいという関わった人たちすべての想いが一つになったことでしょう。

参加された気仙沼市長や副市長、そして復興に取り組む市民の方たちからは「元気と感動をもらった」「気仙沼でも公志園を創っていこう」といった感想が聞かれました。

一人ひとりの志を行動に変えていく公志園のようなプロセスを通して共感の輪が広がることで、被災地も社会も、きっと元気になっていくはずです。