「会議の補助輪」としてオフサイトミーティングを活用する|コラム|スコラ・コンサルト
「会議の補助輪」としてオフサイトミーティングを活用する

「会議の補助輪」としてオフサイトミーティングを活用する

元吉 由紀子 | 2020.08.12

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「会議の補助輪」としてオフサイトミーティングを活用する

公務員のオフサイトミーティング場づくり応援セミナー

スコラ・コンサルトの対話普及チームが、『オフサイトミーティング ~仕事の価値を高める会議』を6月に出版したことを記念して、「公務員のオフサイトミーティング場づくり応援セミナー」を7月と8月に開催しました。

お陰様で満員御礼となり、
・本で読むのとリアルな解説で聞くのとでは、やはり頭の入り方が違うなと感じました。
・対話の時間をどうやって捻出したら良いか、大変参考になりました。
・なんとかしたいと思っているだけではなく、改善に向けたステップを確実に進めていくことが大切だとわかりました。そのための考え方、取り組み方の概要が理解できたことが収穫でした。あとは周りの人をどう巻き込むかを考えていきたいと思います。
・業務時間内のオフサイトミーティング、ハードルが高くって、うちの市役所は、オフサイトミーティングの言葉も知られていない
 から、無理。先ずは、時間外の任意の仲間増やしや若手職員に知ってもらうことと思っていましたが、会議の補助輪。なるほど!目からウロコ。この考えなら、できそう。やってみようと思いました。
などの感想をお寄せいただきました。

さらにキャンセル待ちの方もおられましたので、9月29日に追加開催することにしました。これまで参加しそびれた方、セミナーに参加してこれからオフサイトミーティングの場をつくるにあたり、仲間を増やしたいと思っておられる方は、ぜひご活用いただければと思います。


オフサイトミーティングを職場で、業務時間内で行えるようにする

オフサイトミーティングの場を、通常私たちは組織変革のプロセスで活用しています。組織を変革することは、一朝一夕にできるものではありません。そのため、オフサイトミーティングと言っても、1対1のミーティング、事務局メンバーとの作戦ミーティング、業務の相談や会議、研修の機会など多様なスタイルの場を組み合せて実施しています。これらの多くは、通常の職場、仕事の場面で活用しています。そうすることによって、組織の中に変革体質を根付かせていくことができるようになるからです。

しかし、公務員のほとんどの方は、オフサイトミーティングをまだ定時後に仕事を離れてする自主勉強会や交流会、ワークショップとしてしか実施されていないご様子です。そこで、本セミナーにおいては、オフサイトミーティングを職場で業務時間内に実施できるようにすることをねらいとしました。その有効なアプローチとして今回セミナーでご紹介しているのが、オフサイトミーティングを「会議の補助輪」として活用する方策です。


「会議」で話しそびれたテーマを拾う

「会議」には、予め議題が設定されています。参加者は、部署や役職の肩書に基づいて通知され、役割を背負って参加します。それゆえ、必要最低限のこと以外余計な発言は控え、粛々と議事を進行させることが優先されるのではないでしょうか。
もちろん会議が組織として必要な場であることは言うまでもありません。しかし、いつしか「本当は話したほうがいい重要なこと」も「時間がない」「自分の担当外である」などの理由をつけて、やり過ごしてしまうようになるとしたら、次第に形骸化してくる危険性があります。

例えば、会議の中では、「さっき述べられた方針には、一体どんな意味があるのだろう?」「決まったやり方で、果たしてうまく現場は回せるのだろうか」など、方針や対策について、一方的に説明を受けるだけでは十分に理解しきれず、ふつふつと疑問が湧いてくることがあるのではないでしょうか。
そんなときは、ぜひ勇気を出して「この件について、まだよくわからないことがあるため、もしよければ別途オフサイトミーティングで話し合いませんか」と投げかけてみてはいかがでしょうか。

ある自治体で、人事制度が大きく変わり、階層をいくつかなくしてフラット化したときのことです。ハンコが多く並んだ意思決定のムダをなくし、俊敏な組織をつくるねらいがありましたので、部局長会議では、すでに制度変更の必要性が理解され、意思決定されていました。
しかし、実際に実施する段階になると、「責任範囲が変わっても、職員が育っていなければ漏れやミスが起こるのではないか」、「指示命令系統はどうなるのか」など、運営上の疑問が湧いてきました。
それでも、会議ではすでに意思決定されたことであるため、今さら反論もできず、淡々と説明が進んでいきます。このままでは、後で人事課へ問い合わせが殺到するか、もしくは、各部署で愚痴や不満が溢れ出てくることが予想されました。

そこで、部長の一人が、部局長の間で「フラット化組織の運営を考えることをテーマにしてオフサイトミーティングを開催しよう」と思いました。そして、親しい部長二人に相談を持ちかけ、開催の案内文は3人の連名にして、自分たちが抱く思いを率直にメールに書いて呼びかけたのです。
開催した場は自由参加でしたが、ほとんどの部長が続々と集まってきて、三々五々車座をつくり、意見交換をし始めました。中でも、すでに組織のフラット化を試行していた部署の部長のところには、その経験談を聴こうと多くの部長が集まって来て、質問を次々と投げかけ、部内職員の具体的な様子を聴き取っていました。

結果、最初は制度に不満や文句を言っていた部長たちも、職員が不安や混乱を抱えているだけではダメで、乗り越えていくためには、「自分たちが職員の気持ちを大きく受け止め、問題が起きても非難しないこと。どうすればいいのかを職員と一緒に考えていくスタンスを見せていくことが大事なのではないか」という前向きな覚悟を持てるようになったのです。

今回の「オフサイトミーティング場づくり応援セミナー」では、場の準備段階に着目し、このように通常の業務や会議の運営では漏れてしまうことについて、場の目的やテーマを設定する「場づくりチェックシート」を用いて手引きしています。
また、今後は本セミナーのアンケート結果からリクエストが多かった場のコーディネートやフォローアップの仕方などについて、今回のセミナーの続編となる「オフサイトミーティング場づくり実践セミナー」を秋に開催する予定です。

著者プロフィール

元吉 由紀子

元吉 由紀子

YUKIKO MOTOYOSHI

生活者起点で時代最適の価値を創造し続ける経営を実現できるよう、トップと現場の有志たちが連携・共振していくプロセスを一緒に築きあげている。

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