世界地図がうごめくように大陸の各地で摩擦や紛争が起こり、今年も原料高・物価高騰が続くのかと空気が重くなるなかで、ちょっと光るのが南鳥島沖6,000mの深海に眠るレアアースの試掘開始のニュースです。2013年に発見された高濃度レアアースの泥は、その後、日本の年間需要の数百年分にも達する量だと報告されたことで、日本は潜在的な資源大国だと沸き立つニュースになりました。その本格採掘をめざして、いよいよ今回は南鳥島沖の海底でのテストです。
日本の最東端、穏やかな太平洋プレート上にある南鳥島付近の海底でレアアース泥が生まれたのは約3,450万年前。地球の温暖・寒冷で海が上下し、海底のでこぼこ地形でかき混ぜられ、海に溶けた栄養分が生き物に取り込まれたりしながら鉱物を含む堆積物になる。まさに海は地球生命のゆりかごですから、海底を資源として商業採掘することには当然、国際的な議論があります。いわく「金のなる木」か「パンドラの箱」か。これからは表と裏の両面から行方を見守りたいものです。